2015年度の年金運用の損失はいくら?

年金運用損失 2015年

民主党と維新の党が合流してできた新政党の民進党、山井和則国対委員長代理が記者会見で2015年度の年金運用実績を党独自で試算した数字を公表しました。

 

民進党の試算では2015年度の「年金積立金管理運用独立行政法人」(GPIF)の年金運用実績は4兆7000億円の損失になるとの事です。

 

2014年10月に政府は年金の投資比率を見直しました。そこでリスクの高い株式投資を24%から50%に引き上げたため大きな損失がでてしまったのです。確かに2014年度はアベノミクスの影響で株価はうなぎのぼりでした。さらに利益をだすために株式の比重を大きくした事が裏目にでてしまったと言えます。

 

ちなみに投資比率の変更をしなければ損失は0だったと山井氏は発言しています。年金積立金管理運用独立行政法人が正式に2015年度の実績を公表するのが夏の参院選後になるため、選挙前に民進党が牽制したという事になります。

 

自民党はトータル大幅プラスと反論

 

この山井氏の発言に対して、自民党の菅官房長官は「政権交代後、2014年度までの運用益は38兆円、トータルでも大幅プラス」と反論しています。

 

確かに民主党政権時代には株価は落ちる一方で、自民党が再政権をとってからの株価の上昇を考えれば、民進党の山井氏よりも自民党の菅官房長官の発言の方が納得できますね。

 

しかしながら2016年度の株価も現時点でかなりの下落になっています。「アベノミクス失敗」という所まで話がきているので自民党にはもう一踏ん張りしてほしいですね。
(4月18日の情報)

 

平成27年度の決算 年金運用損5兆円超確定

2016年7月2日付けのニュース

 

 国民年金や厚生年金の積立金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が平成27年度の決算で5兆数千億円の運用損失を計上することが1日、分かった。26年秋から運用割合を増やした株式の価格が下落し、22年度以来5年ぶりの赤字となった。

 

 金融市場は年明けから円高株安の傾向にあり、英国の欧州連合(EU)離脱問題の直後は株価が急落するなど市場の先行きは不透明だ。野党は「将来の年金の減額につながりかねない」(民進党の岡田克也代表)と批判。運用実績の公表時期を参院選(10日投開票)後の29日に設定していることも野党側は問題視しており、GPIFが参院選の新たな争点に浮上する可能性がある。

 

引用http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160702-00000073-san-pol

 

5兆円というすごい赤字にになりました。
ただ、安倍晋三首相は野党の批判に「政権交代後の3年間で約38兆円の運用益が出ている。運用は長期的な視点で行い、短期的な評価はすべきではない」と反論しているように、5年ぶりの赤字ということもあり、今年だけを批判は出来ないようですね。

 

 

【追記】最終損益決定

2016年7月29日

公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は29日、2015年度の運用損益が5兆3098億円の赤字に転落したと発表した。

 

 赤字は5年ぶり。世界的な景気後退懸念を背景とした国内外の株価の下落や円高の進行が響いた。14年に実施した国内外の株式への投資比率引き上げが裏目に出た形だ。

 

 公的年金の自主運用が始まった01年度以降で見ると、15年度の赤字幅は、リーマン・ショックがあった08年度(9兆3481億円)、07年度(5兆5178億円)に次ぐ3番目の大きさ。年度ベースの収益率はマイナス3.81%と4番目に低い水準だった。

 

 運用損益の資産別内訳は、国内株が3兆4895億円の赤字、外国株が3兆2451億円の赤字、外国債券が6600億円の赤字。国内債券は2兆94億円の黒字だった。

 

 15年度の運用損失が響き、01〜15年度の累計の運用益は45兆4239億円(14年度末は50兆7338億円)と5年ぶりに縮小。15年度末の運用資産額は134兆7475億円(同137兆4769億円)と4年ぶりに縮小した。

 

 16年4〜6月期の運用損益についても、株価の低迷などで数兆円規模の赤字になったと証券アナリストは試算している。 

 

引用:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160729-00000105-jij-pol

 

結論!2015年度の運用損益が5兆3098億円の赤字に転落


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